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Lesson4

 薬の「相互作用」

薬と飲食物との「のみ合わせ」

 は、病気の治療や予防、診断、目的の症状を改善する働き(主作用)をもち、1種類のんでも効果を発揮します。時には、体に不都合な症状(副作用)のでることもあります。2種類以上の薬を一緒にのんだり使ったりする(併用)となると、薬どうし互いの作用が影響し合う相互作用が現れ、作用が強まり(協力作用)効果が強くですぎたり、反発し合って弱まり(拮抗作用)効果がなくなったり弱くなる他、思わぬ副作用のでることがあります。例えば、薬局・薬店で買うOTC(Over-The-Counter)医薬品は、乗り物酔いや頭痛など軽い症状を改善する薬ですが、頭痛薬と生理痛止めを両方のむと、同じ作用をもつ成分が重なるため、痛みは止まっても副作用(胃の不調など)のでることがあり、併用できません。

相互作用のみ合わせともいいますが、相互作用のある薬は剤形(内服薬、外用薬、注射薬)を違えた組み合わせも気をつけましょう。例えば、糖尿病の治療で血糖を下げる内服薬を飲んでも血糖値が良くならないと、血糖を下げる注射薬インスリンを併用して調節する場合があります。血糖の下がりすぎで低血糖にならないよう食事を抜かずきちんと食べ、ブドウ糖や砂糖を常に携帯しましょう。このように、相互作用は薬の作用や効果を組み合わせると現れます。他に、薬の吸収代謝(体内で外から入った物質が酵素などにより変化すること)などが併用した薬で変わるために現れる場合もあります。例えば、ニューキノロン系抗菌薬は、胃酸を抑える成分(マグネシウム、カルシウムなどの金属イオン)を含む胃薬と併用すると、消化管内で金属イオンとくっつき吸収の悪い化合物に変わるため効果が弱まります。このような胃薬は、抗菌薬を飲んだら2時間以上あけて飲みましょう。

 複数の医療機関から処方薬をもらう時や処方薬とOTC医薬品を併用する時、OTC医薬品を併用する時は、相互作用で副作用がでないよう、処方医・薬剤師へ使っている薬をすべて伝えて相談しましょう。薬の説明書(添付文書)は、その薬と相互作用のある薬を記しており、OTC医薬品を使う時は使用上の注意をよく読みましょう。処方薬は、命に関わる重い副作用がでるため絶対使えない(併用禁忌)薬と、相互作用に注意しながらそのまま使うか、使い方を工夫する(併用注意)薬にわけています。併用注意の例をいうと、喘息治療薬テオフィリンは、マクロライド系抗菌薬を併用した時にけいれんや頭痛などがでることがあります。これは、抗菌薬がテオフィリンを代謝する酵素の働きを邪魔し、テオフィリンの作用が強まりすぎるため。その場合、他の薬に変えるか、テオフィリンの量を減らします。自分で判断せず、使う薬と併用して大丈夫か、使う薬のうちどの薬のどんな効果や作用が強く(弱く)なるか、相互作用のない薬で副作用がでる時は、必ず相談しましょう。

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 さて、相互作用は注意しないといけませんが、その一方で良さがあります。治療や症状改善の効果アップ、薬の量を少なくし副作用を抑えるなど…。その代表が古くから伝わる漢方薬で、配合される生薬の組み合わせは、生薬どうしの協力作用で効果を上げ、副作用も抑えて作用を調和するといった良さを利用しています。また、OTC医薬品も良さを利用した製剤が多いのが特徴。例えば、熱さましや痛み止めは、痛みや発熱を起こす物質が体内にできるのを抑える薬、脳の体温調節中枢に作用して熱を下げる薬、鎮痛作用を強めて神経を鎮める薬、解熱・鎮痛成分の副作用(胃の不調)を抑える薬などを配合した製剤があります。一方、医療機関で薬を処方する時も良さを利用します。その組み合わせは患者さんに合わせたオーダーメイド。処方医・薬剤師に良さを聞きましょう。

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 ところで、薬は飲食物や健康食品と併用しても相互作用が現れることがあり、やはり相性の良さと悪さがあります。使い方を工夫できるよう、処方医・薬剤師に相談しましょう。良い例としては、最近、若者などに多いとされる亜鉛不足の味覚障害。ひどい時は亜鉛を含む薬を飲んで治療します。亜鉛は、クエン酸やビタミンCと一緒に飲むと体内に吸収されやすく、食事や健康食品でビタミンを補給するのも一つの工夫です。

薬の「相互作用」、薬と飲食物との「のみ合わせ」 (徳島の生活情報誌“さらら” 徳島新聞社発行 2008年6月19日掲載)

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