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■トリハロメタン 水質基準項目の性質・性状等

No.22  クロロホルム
基 準 値 0.06mg/L以下
性質・性状 特徴的な臭気のある、揮発性、無色の液体。
水道水中の消毒剤(残留塩素)と有機物が反応して出来る。水に難溶で、有機溶剤に易溶である。
常温で長時間日光に当てたり、暗所でも空気が存在すると徐々に分解し、ホスゲンや塩化水素、塩素を生じる。
主な汚染源 浄水処理過程で消毒用の塩素と水中のフミン質などの有機物質が反応して生成される。
消毒剤(残留塩素)の量、有機物の量、滞留時間、温度、pHによって増減する。
影響・被害 人への健康影響は麻酔作用、中枢神経の抑制がある。急性的には中枢神経や眼・肝臓・腎臓への刺激作用があり、慢性的には肝・腎への影響を及ぼす。また発がん性を示す。
対   策 消毒剤添加量の抑制、煮沸、エアレーション処理、ストリッピング(揮散)処理


No.23  ジブロモクロロメタン
基 準 値 0.1mg/L以下
性質・性状 常温で無色~淡黄色、クロロホルム様の臭いを有する液体である。臭素の存在により生成量が大きく変化する。水に難溶、有機溶媒に可溶の有機ハロゲン化合物であり、臭素の存在により生成量が大きく変化する。
主な汚染源 浄水処理過程で、消毒用の塩素と水中のフミン質などの有機物質が反応して生成される。
消毒剤(残留塩素)の量、有機物の量、滞留時間、温度、pHによって増減する。また、生成量は原水中の臭素イオン濃度に大きく影響される。
影響・被害 人への健康影響は、胃腸からよく吸収され、肝臓で酸化し、ブロモラジカルとなり生体成分と反応して毒性を発現すると推定されている。
対   策 前駆物質…凝集沈殿、ろ過、活性炭、オゾン酸化、石灰軟化処理
生成物質…膜ろ過、煮沸、エアレーション、ストリッピング(揮散)処理


No.24  ブロモジクロロメタン
基 準 値 0.03mg/L以下
性質・性状 常温で無色~淡黄色、クロロホルム様の臭いを有する液体である。
臭素の存在により生成量が大きく変化する。
主な汚染源 浄水処理過程で、消毒用の塩素と水中のフミン質などの有機物質が反応して生成される。
消毒剤(残留塩素)の量、有機物の量、滞留時間、温度、pHによって増減する。
また、生成量は原水中の臭素イオン濃度に大きく影響される。
影響・被害 人への健康影響は、消化により吸収され、肝臓で酸化されて、ジブロモカルボニル、あるいはトリブロモラジカル、ブロモラジカルとなり生態成分と反応して毒性を発現すると推定されているが、有用な情報はない。
発がん性に関する評価はIARCで2Bにランクされている。
対   策 前駆物質…凝集沈殿、ろ過、活性炭、オゾン酸化、石灰軟化処理
生成物質…膜ろ過、煮沸、エアレーション、ストリッピング(揮散)処理


No.25  ブロモホルム
基 準 値 0.09mg/L以下
性質・性状 特徴的な臭気のある、無色の液体である。光や空気に暴露すると黄色に変色する。
水道水中の消毒剤(残留塩素)と有機物が反応して出来る。
主な汚染源 浄水処理過程で、消毒用の塩素と水中のフミン質などの有機物質が反応して生成される。
消毒剤(残留塩素)の量、有機物の量、滞留時間、温度、pHによって増減する。
また、生成量は原水中の臭素イオン濃度に大きく影響される。
影響・被害 人への健康影響は、消化により吸収され、肝臓で酸化されて、ジブロモカルボニル、あるいはトリブロモラジカル、ブロモラジカルとなり生態成分と反応して毒性を発現すると推定されているが、有用な情報はない。
発がん性に関する評価はIARCで3にランクされている。
対   策 前駆物質…凝集沈殿、ろ過、活性炭、オゾン酸化、石灰軟化処理
生成物質…膜ろ過、煮沸、エアレーション、ストリッピング(揮散)処理


No.26  総トリハロメタン
基 準 値 0.1mg/L以下
性質・性状 クロロホルム、ブロモジクロロメタン、ジブロモクロロメタン、ブロモホルムの4種類の合計濃度を総トリハロメタンという。一般に、クロロホルムが最も多く生成されるが、海水等の影響を受ける原水では臭素化トリハロメタンが多い。トリハロメタンの生成量は、トリハロメタン前駆物質、塩素注入量、水温、pH値、塩素との接触時間、臭素イオン等の因子に依存して異なるが、これらの因子の値が大きいほど生成量が多くなる。
主な汚染源 クロロホルム、ジブロモクロロメタン、ブロモジクロロメタン、ブロモホルムの各欄を参照。
影響・被害 クロロホルム、ジブロモクロロメタン、ブロモジクロロメタン、ブロモホルムの各欄を参照。
対   策 クロロホルム、ジブロモクロロメタン、ブロモジクロロメタン、ブロモホルムの各欄を参照。